サメの体
内に抗生物質の耐性菌が増殖
June 24, 2010
廃棄されて海に流れ出した薬物によって耐性を獲得した“モンスター菌”が、サメなどの体内で増殖しているとい
う。ペニシリンなどの抗生物質が周辺環境に浸出し、薬物に耐性を持つ菌が海中で増殖している可能性があるようだ。
今回の研究責任者であるイリノイ大学アーバナ・シャンペーン校の獣医臨床医学部教授、マーク・ミッチェル氏
は、「菌には性別があって遺伝物質が受け継がれる」と話す。
研究チームは、オ
オメジロザメ、ニシレモンザメ、コ
モリザメを含む7種のサメのほか、レッドドラム(学名:Sciaenops
ocellata)など、ベリーズ、フロリダ州、ルイジアナ州、マサチューセッツ州の沿岸に生息する魚類を対象に調査を行い、体内に抗生物質の耐性菌を発
見した。
突然変異の可能性もあるが、人為的な原因が招いたとも十分に考えられる。「余剰の抗生物質をトイレに流したり、ゴミ箱に捨てているからだ」と、ミッチェ
ル氏は問題点を指摘する。
廃棄薬物に菌がさらされると、自然に耐性を獲得するようになる。この“モンスター菌”によって、伝染力が桁外れの疾病がサメなどの魚に広がるかもしれな
い。回り回って人間の口に入るリスクも懸念されている。
「サメが食卓に上るわけではないが、サメのエサであるカニやエビなどの魚介類は人間も食べている。この危険性を認識し、感染を避けるために食物を適切に扱
う必要がある」とミッチェル氏は警告する。
「私も寿司などを好んで食べるが、耐性菌のリスクを最小限に押さえるには、廃棄薬物とは縁のないヘルシーな天然ものを選んだ方が良いだろう」。
今回の研究は「Journal of Zoo and Wildlife Medicine」誌6月号に掲載されている。
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Posted on Tuesday June 29th